組子細工とは

−日本の建具技術の最高峰、組子−

「組子」とは日本の伝統的な木造建築の中の「襖」「障子」「欄間」などの建具に用いられる伝統的な技術。釘や金具などを使うことなく、細い木材を組み合わせて様々な文様を作っていく繊細で美しい工芸です。

木材の選定

ひのき、杉、ヒバなど種類によってそれぞれの木肌感や色あいが異なります。同じ模様でも木材が異なれば持つ雰囲気も変わります。また、異なる木材を組み合わせることで模様の見え方に広がりが生まれます。

−香りの効能−

樹木の香りには鎮静作用や強壮作用があります。
心と体をリラックスさせ、気持ちを前向きにしてくれます。

パーツ作り

選定した木材を鉋を使い、細かなパーツに分けていきます。大きさに誤差やバラつきがあると組子にパーツが収まらなくなるため、緻密な作業となります。

組子へのはめ込み

パーツを枠にはめ込んでいく作業です。200種類以上ある組子の模様を腕一本で作り上げます。
釘を一切使わずに木材だけで組み上げる作業には日本の伝統技術が詰まっています。

縁起組子What is “engi-kumiko”?

飛鳥時代から続く組子細工の幾何学的な模様には、魔除け、祈願などの願掛けや縁起を祝う意味が込められています。
新ブランド縁樹(えんじゅ)は、日本古来の和建具伝承者が手がける技術を用い、アイテムの用途に合わせた祈願、ご利益を模様に込めた組子細工です。

  • 麻の葉

    六角形の幾何学文様で平安時代から仏像の装飾などに使われてきました。麻の葉は成長が早く、真っ直ぐ成長するため、子供の健やかな成長の願いが込められています。また、虫がつかないことから神聖な植物とされていたため、厄除け・魔除けの意味があります。

  • 角麻

    麻の葉を正方形の中にあしらった模様です。厄除け・魔除けと物事の安定の意味があります。

  • 桜亀甲

    亀の甲羅のような正六角形の幾何学模様に華やかな桜を合わせた模様です。風水で蓄財に繋がる吉兆模様です。

  • 胡麻柄

    胡麻の実の断面が模様となっています。胡麻は古くから長寿の薬として用いられてきたため、健康祈願の意味が込められています。

  • 桔梗麻の葉

    桔梗麻の葉には子供の健康・魔除け、永遠の愛という意味があります。

  • 竜胆

    植物のリンドウをモチーフとした模様になっています。りんどうの模様を繋げることで浮かび上がる輪が、良縁を呼び込むと言われています。